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1 土地賃貸借契約の終了

(4)正当事由

(ニ)建物の老朽化
  • 私は土地を賃貸している地主ですが、借地上の建物は築100年を超え相当老朽化しています。借地人との更新を拒絶するには正当事由が必要と聞いていますが、借地上の建物の老朽化という事情はどのように考慮されるのでしょうか

  • 正当事由の有無の判断
    正当事由は、下記(1)から(4)等から判断されます。
    (1) 借地権設定者及び借地権者が土地の使用を必要とする事情(自己使用の必要性)
    (2) 借地に関する従前の経過
    (3) 土地の利用状況
    (4) 借地権設定者が土地明け渡し後の条件として又は土地の明け渡しと引換えに借地権に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出
    借地上の建物の老朽化
    借地上の建物が老朽化は、更新拒絶の正当事由の一事情となります。
    特に、建物の老朽化がひどく倒壊の恐れが強いような場合には、正当事由は認められやすいと思われます。
    例えば、借地上に木造の建物が存在しており、その建物は木造バラック造りで当初賃貸期限の終了するころには朽廃する程度のものであったというケースで、裁判所は「被告は借地の始めにおいてその期間を20年と予想していたものであり、然も借地期間中の増改築を別にして考えると、地上の建物は当初の借地期限のころに概ね朽廃する運命にあるとして、明渡料として借地権価格の約1.5割に相当する金150万円の支払いを条件に正当事由を認めました(大阪地判昭50.3.28判時785号90頁)。