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2 建物賃貸借契約の終了

(3)法定解除

(イ)信頼関係破壊
  • 賃貸借契約では信頼関係破壊理論というものがあるそうですが、どのようなものですか
  • 信頼関係破壊理論とは、賃借人の債務の不履行があっても信頼関係を破壊しない程度の些細な不履行では契約の解除をすることができないという理論です。民法に明文の規定はありませんが、判例上認められている理論です。
    賃貸借契約は、売買契約のような1回的な取引ではなく、一度締結すると長期間に契約関係が存続する継続的契約関係であるので、当事者間の信頼関係を基礎とします。その信頼関係が破壊されたと認められるときに、初めて解除ができるということです。判例が賃貸借契約において信頼関係破壊理論を持ち出しているのは、賃貸人による安易な契約の解除によって建物賃借人の生活の基盤である住居が奪われないようにする配慮があるためである思われます。
    もっとも、この信頼関係破壊理論は、厳密には賃貸借契約上の債務の不履行はなくとも、信頼関係が破壊されるに至れば契約の解除可能となるという考え方でもあります(信頼関係破壊理論は、「Q 建物賃貸借契約において、賃借人の直接の契約違反はないものの、賃借人の行為に問題があり、賃貸借契約を継続することが困難な場合、賃貸借契約を解除することはできないでしょうか」を参照して下さい)。