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2 建物賃貸借契約の終了

(5)正当事由 

(イ)正当事由とは
  • 建物賃貸借終了についての「正当の事由」とは、一般的にどのような事情を考慮して判断されますか

  • 「正当な事由」については、以下の事情が考慮されます。
    借地借家法28条では、「建物の賃貸人による第26条第1項の通知又は建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人 (転借人を含む。以下この条において同じ。) が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。」 と規定されています。
    つまり、正当の事由の要素としては
    (1) 建物の賃貸人及び賃借人が建物の使用を必要とする事情
    (2) 建物の賃貸借に関する従前の経過
    (3) 建物の利用状況
    (4) 建物の現況
    (5) 建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出
    等が考慮されることが明文化されました。
    平成4年7月31日以前の契約の場合
    この規定は、平成4年7月31日以前に成立した借家には適用されないものとされています。しかし、前記借地借家法28条で列挙されている(1)から(5)の事由は、これまで裁判例で採用されてきた正当事由の判断基準を明文化したものです。したがって借地借家法28条の規定は、平成4年7月31日以前に契約された借家についても、その明け渡しの正当事由の有無の判断に際し、考慮されるものといえます。