携帯電話の方はこちらからお入り下さい。

2 建物賃貸借契約の終了

(5)正当事由 

(イ)正当事由とは
  • 建物の賃貸借契約を終了させる際に賃貸人に「正当の事由」が不要なのはどういう場合ですか

  • 旧借家法、借地借家法
    民法の定める賃貸借契約では期間の定めのある賃貸借契約は期間満了によって終了し、期間の定めのない賃貸借契約はいつでも解約を申し入れることができ、その申し入れから3ヶ月が経過すれば賃貸借契約は終了します。
    ところが旧借家法や借地借家法(平成4年施行)では、期間満了の場合や期間の定めのない建物賃貸借契約であっても、賃貸人には立退きを求めるのがもっともであるという理由(正当の事由)が必要とされています(正当事由については、「Q 建物賃貸借終了についての「正当の事由」とは、一般的にどのような事情を考慮して判断されますか」を参照して下さい)。
    正当事由が不要の場合
    もっとも、次のような場合には正当の事由は必要とされません。
    (1) 借地借家法等の適用のない賃貸借
    まず、借家法1条の2や借地借家法26条の適用のない民法上の賃貸借契約の場合、正当事由は必要とされません。一時使用のための建物賃貸借の場合(たとえば選挙運動のための選挙事務所の建物賃貸借契約)などがこれに該当します。
    (2) 債務不履行
    賃借人に賃料の数ヶ月分の滞納や無断転貸などの契約違反がある場合、賃貸人は賃借人の契約違反を理由に賃貸借契約を一方的に解消することができます(債務不履行による解除)。ただし、些細な義務違反では両当事者の信頼関係を破壊するものではないとして、解除が認められない場合があります。
    (3) 合意解約
    賃貸人と賃借人が契約を終了させることに合意すれば、正当事由は必要ありません。