携帯電話の方はこちらからお入り下さい。

2 建物賃貸借契約の終了

(5)正当事由 

(ロ)立退料
  • 私は、老朽化したアパートを賃貸しているのですが、現在、そのアパートを取り壊して、マンションを建設する計画を立てています。そこで、賃借人に対して、立退きを交渉したところ、正当な立退料を支払ってくれるのであれば、立ち退くとの回答でした。立退料は必要でしょうか
  • 立退料とは賃貸借契約の更新を拒絶する際に要求される正当理由の補完として支払われるものです。
    よって、立退料の算定あたっては、立退料以外の正当事由の要素がどれほど満たされているかが問題となります。
    すなわち、立退料以外の正当事由が満たされている場合には、立退料は低く、理論的には不要ということもあります。反対に、正当事由が不十分である場合には立退料は高額となります。また、莫大な立退料を支払っても正当事由が認められないこともあります。
    ご質問のように老朽化したアパートを取り壊して、マンションを建築するために賃貸借契約の更新を拒絶するとの事情は、正当事由の要素としては、「土地の有効利用」という事情に位置づけられます。
    このような建物の老朽化と土地の有効利用の計画がある場合は、正当事由の要素として認められやすい傾向があるといえます。
    理論的には、立退料が不要という場合もありえますが、実際にはいくらかの立退料が支払われる場合が多いようです。
    以上のとおり、立退料がいくらになるのかというのは、正当事由の存否の判断を前提として算定されるので事情により異なります。